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美容成分で化粧品を選ぶ人が急増中!ビタミンC誘導体とは?効果や使用時の注意点は?

更新日:2022年10月13日

化粧品でもサプリメントでも、美肌作りに定評がある成分として古くから知られる「ビタミンC」。そして美容効果が期待できるビタミンC(=L-アスコルビン酸)のデメリットを改良した成分が、「ビタミンC誘導体」です!

その効果や使い方のコツなど、知っているようで知らなかったことをまとめてみました!


ビタミンC誘導体といえば・・・

美白」でしょうか?いえ!美白だけではありません。

「ニキビ」などの肌荒れにも効果が期待できる上、ビタミンC誘導体の種類によっては、「肌のハリUP」「シワ改善」も期待できるのです。毛穴やシミ、シワ…年齢肌の悩みに総合的にアプローチできるビタミンC誘導体は美容成分の王様です。

魅力いっぱいのこの成分の情報を紹介していきます。





ビタミンC誘導体とは・・・

ビタミンCを改良した誘導体。またプロビタミンCは、生体内で酵素反応によりビタミンCとなるもの。ビタミンCは強い抗酸化作用があるが不安定で分子構造が壊れやすい。

そのため、ビタミンC誘導体では物質として安定化したり、皮膚への吸収性や皮膚乾燥の副作用を改良しています


誘導体は化合物の分子の一部を変化させたもので、ビタミンCと基本構造はそれほど変わりません。 ビタミンC(アスコルビン酸)の美白作用は広く知られていますが、肌に塗布する場合は様々な問題点があります。

例えば、ビタミンCは肌に吸収されにくい点があります。これは、皮膚の角質層にはビタミンCのような水溶性の成分よりも脂溶性の成分の方が浸透しやすいためです。ビタミンCは非常に不安定な成分で、空気酸化しやすかったり、水分との接触により失活しやすい点があります。 そこで美白効果のあるビタミンCをより使いやすくしたのが、ビタミンC誘導体なのです。ビタミンC誘導体は角質層への透過性を高め、肌に吸収された後に酵素反応によりビタミンCになり、その効果を発揮します。


ビタミンC誘導体の種類とそれぞれの効果は?


ビタミンC誘導体にはいくつか種類があり、種類ごとに安定性や持続性、期待できる効果が異なります。具体的には「水溶性」「脂溶性」「両親媒性」の3種類がありますので、それぞれの違いについて見ていきましょう。


水溶性ビタミンC誘導体


水溶性ビタミンC誘導体は水に溶けやすい性質のため、化粧水や美容液などによく配合されます。即効性が高く肌に短時間で作用しますが、脂溶性に比べると浸透性は劣るため、肌の浅いところで効かせたいニキビケアや美白ケアにおすすめです。

高濃度の水溶性ビタミンC誘導体は肌が乾燥したり刺激を感じたりするものもあるので、敏感肌や乾燥肌の人は注意が必要です。


脂溶性ビタミンC誘導体


油に溶けやすい性質のため、クリームや乳液に配合されることが多いのが脂溶性ビタミンC誘導体です。水溶性に比べて即効性は劣りますが、ゆっくりと肌の奥(角層)にまで浸透し、長く肌に作用するのが特徴です。肌の奥に浸透するため、潜在シミのケアやたるみケアに効果が期待できます。

肌への刺激は少ないため、特に敏感肌や乾燥肌の人、肌のエイジングが気になる人におすすめです。


両親媒性ビタミンC誘導体


両親媒性ビタミンC誘導体は、水溶性と脂溶性のどちらの特徴も持っているビタミンC誘導体です。即効性と高い浸透力を併せ持つため、「最強のビタミンC誘導体」ともいわれます。一番有名なパルチミン酸アスコルビルリン酸3Na(APPS)は美容業界でもかなり注目されている成分で、角層の浅いところから深いところまで、広くその効果を発揮するといわれています。

化粧水や美容液、クリームに幅広く使われますが、安定性が低いため扱いが難しく、価格が高いという特徴もあります。





ビタミンC誘導体の活用により期待できる美肌効果


シミへの効果

ビタミンC誘導体は、肌の内部でビタミンCとして作用します。ビタミンCはメラニンの合成に関わる「チロシナーゼ」と言う酵素の活性を阻害する働きがあります。また還元作用を持つ、酸化型の黒いメラニン色素を還元型の淡色のメラニン色素にする作用があります。

肌のターンオーバーを正常化する効果があるため、できてしまったシミやそばかすをターンオーバーで排出することで、目立たなくすることができます。




ニキビやニキビ跡予防

ビタミンC誘導体によって得られるビタミンCには、過剰な皮脂分泌を抑える作用があります。また、ニキビの原因となるアクネ菌に対する抗菌作用も期待できるため新しくニキビができたり、ニキビが悪化したりするのを防ぐことができます。


エイジングケア

紫外線の曝露などにより体内で活性酸素が発生すると、皮膚の内部にあるメラノサイトでメラニン色素が合成されます。ビタミンC誘導体によって得られるビタミンCには抗酸化作用があり、活性酸素の過剰な増加を抑えられ、褐色のメラニンを還元して白くする効果もあります。

またビタミンCは、肌のコラーゲン線維の構築に必要な成分でもあります。

ビタミンC誘導体が真皮で作用すると、コラーゲン線維の合成が正常化して、肌のハリやたるみの改善も期待できます。


ビタミンC誘導体配合の化粧品を使うときのポイントと注意点


水溶性・脂溶性・両親媒性から目的別に選ぶ

ビタミンC誘導体配合の化粧品を選ぶときは、自分の肌の悩みや肌質に合わせて選びましょう。水溶性のビタミンC誘導体では刺激を感じる場合もあるため、乾燥肌や敏感肌の人は、比較的刺激の少ない脂溶性や両親媒性のものから選ぶようにしてください。


ほかの美白成分と併用もOK

ビタミンC誘導体を使用した後に、アルブチンやトラネキサム酸といった別の美白成分を使用しても問題ありません。ただ、さまざまな美白成分の使用による白斑(メラニンを作る色素細胞であるメラノサイト喪失により、皮膚に白い斑点が現れる症状をいいます)の報告が少数ながらされています。気になる点があったり、異変を感じたりしたときは、すぐに専門医に相談しましょう。


赤みが出る、刺激や乾燥を感じる場合もある

ビタミンCには皮脂の分泌を抑える作用があるため、乾燥肌の人は肌のつっぱり感を覚える場合もあります。また、季節の変わり目に肌が敏感になるなど、肌の状態によってはビタミンCの抗酸化作用が刺激となり、赤みやかゆみなどが出る場合もあります。

そのような場合は、「ビタミンC誘導体の種類を見直す」「使用量や使用頻度を少なくする」「保湿成分がしっかり配合されているものを選ぶ」「パッチテストをしてピリつきがないかを確認する」などして、無理なく使用してください。




まとめ

ビタミンC誘導体ってたくさんの種類がある上、新しい成分もどんどん開発されているので選び方が難しいのですが、肌悩みによってビタミンC誘導体の性質を見極め、選んでゆけば大きな間違いはなさそうですね。ニキビや美白など「表皮」の悩みなら、即効性が高いものを選びましょう。

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